2026年9月4日、カナダ政府は、一定の条件を満たす外国人労働者が、別途就学許可証(Study Permit)を取得せずに、最長6か月間の就学を認める新たな一時措置を開始しました。
この制度は、すでにカナダ国内で就労している外国人が、仕事を続けながら新しい知識や技能を身につけられるようにすることを目的としています。
カナダでは近年、留学生の受け入れ数を管理する政策が進められていますが、今回の措置は、国内で働く外国人の学び直しや職業能力の向上を支援するものです。
今回は、新制度の対象者や条件、カナダ留学を考えている方が知っておきたいポイントを解説します。
1. 新制度の概要
今回の制度は、カナダ政府が2026年9月4日から導入した期間限定の特別措置です。
有効な就労許可証(Work Permit)を持つ外国人は、一定の条件を満たせば、別途Study Permitを取得せずに6か月以内のプログラムを受講できます。
制度の概要は次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 開始日 | 2026年9月4日 |
| 対象者 | 有効な就労許可証を持つ外国人 |
| 就学期間 | 最長6か月 |
| 就学許可証 | 条件を満たせば不要 |
| 制度の期限 | 2027年12月31日まで |
| 対象地域 | カナダ全土(ケベック州を含む) |
ただし、就労許可証の有効期限が6か月より短い場合は、許可証の期限までしか就学できません。
また、この制度は、カナダに新たに入国するためのビザ制度ではありません。すでにカナダで就労している人を対象とした措置です。
2. 誰が対象になる?
新制度を利用するには、主に次の2つの条件を満たす必要があります。
- 有効な就労許可証を持っていること
- 受講するプログラムが6か月以内であること
対象者には、建設関連の技能者、看護師、検査技師など、カナダ国内で働く外国人が含まれます。
短期間の職業訓練や資格取得のための学習など、仕事に関連するスキルを身につける機会が想定されています。
なお、実際に受講できるかどうかは、本人の就労許可証の有効期限やプログラムの内容などによって異なります。
3. どのようなメリットがある?
今回の制度によって、対象となる外国人労働者は、就学許可証を別途申請する手間を省きながら、仕事に必要な知識や技能を学べるようになります。
例えば、現在の仕事に関連する短期講座を受講したり、新しい資格の取得に向けて学んだりすることが考えられます。
就労を続けながら学習できるため、仕事を辞めずにスキルアップを目指せる点が特徴です。
また、ケベック州でも、条件を満たす場合は就学許可証に加えて必要となる州の受け入れ証明書(CAQ)が免除されます。
4. 注意したいポイント
今回の制度は、すべての外国人が自由に長期間学べるようになるものではありません。
まず、対象となるのは有効な就労許可証を持つ人であり、観光ビザなどで滞在している人は対象外です。
また、6か月を超えるプログラムを受講する場合は、原則としてStudy Permitが必要です。
さらに、短期就学を認められたからといって、卒業後の就労許可証(PGWP)が自動的に取得できるわけではありません。
この制度は、あくまでもカナダ国内で働いている人の短期的な学習を支援するためのものです。
5. カナダの留学生受け入れ政策との関係
カナダ政府は2024年から、留学生の急増を抑えるため、Study Permitの申請受付数に上限を設けています。
2026年のStudy Permit発給目標は最大408,000件で、2025年の目標である437,000件を下回っています。
一方、2026年1月からは、公立教育機関の修士課程・博士課程に在籍する学生について、州の受け入れ証明書(PAL/TAL)が原則免除されるなど、特定の学生には例外も設けられています。
こうした政策からは、カナダが留学生の受け入れ数を管理する一方、国内の人材育成や経済に必要な人材を支援する方針も進めていることが分かります。
今回の短期就学制度も、すでに国内で働いている外国人の技能向上を支援する取り組みの一つといえます。
まとめ:カナダでは就労と学習の両立を支援する新制度がスタート
2026年9月4日から始まった新制度により、条件を満たす外国人労働者は、別途Study Permitを取得せずに最長6か月の就学ができるようになりました。
この措置は2027年12月31日までの期間限定で、仕事を続けながら新たな技能や資格を身につけたい人を対象としています。
ただし、これからカナダへ留学する学生がStudy Permitなしで長期間学べるようになったわけではありません。
カナダでは留学生の受け入れ管理が続く一方、国内の労働力や人材育成を支援する制度も導入されています。
カナダ留学を検討する際は、こうした制度の違いを理解し、自分の目的や将来の進路に合った留学計画を立てることが大切です。
※本記事は2026年9月28日時点で確認できるカナダ政府の情報をもとに作成しています。制度の内容や対象条件は変更される可能性があります。申請前には必ずカナダ移民・難民・市民権省(IRCC)の最新情報をご確認ください。



