アメリカ大学 留学
アメリカには 5,000以上もの大学があり、それぞれの大学がそれぞれの特徴をいかして、個性的な教育方針を打ち出しています。またこの個性がアメリカの大学の魅力の1つとも言えるでしょう。
留学する前にアメリカの大学について知る事から留学準備が始まります。
アメリカの大学の種類
アメリカの大学は、名門校のハーバード大学をはじめとする私立大学、アメリカ市民なら誰もが入学できる州立大学を、「大学」「カレッジ」という名称で呼ばれ、2年制のコミュニティーカレッジ(公立大学)、専門学校など数多く存在します。
私立大学
アメリカの伝統ある私立大学8校からなるアイビーリーグの名門のハーバード大学を筆頭に、プリンストン大学、ペンシルバニア大学やイェール大学といった、長い歴史のある世界的な知名度も高い私立大学が多く存在します。私立の大学は、中規模から大規模の大学が多く、学生数は 5,000~10,000人でクラスの少人数制(平均20名以下)で、学費が高く入学基準が高めに設定されています。
私立大学は、その中でも総合大学、リベラルアーツ大学と教育方針が異なります。
私立総合大学は、専門性の高い大学院課程を設けて、様々な専門分野を学ぶという教育です。総合大学は、学部教育よりも大学院教育に強みがあり、アメリカの大学は、Undergraduate と呼ぶのに対して、大学院では、Graduate(卒業)と呼ばれています。
リベラルアーツ大学は、社会のリーダーを養成することを目的で、幅広くさまざまな分野を学ぶという教育です。入学の難易度も高く、1クラス10~20人程度の極めて少人数な教育を行っているのが特徴です。自然豊かな田舎に広大なキャンパスを構え、アメリカの東部に多く存在します。
州立大学
アメリカの州立大学は、一番古い州立大学のジョージア州立大学でも1785年に創立と1636年に創立されたハーバード大学の約50年後と、東部に多くある私立大学に比べると歴史が浅く、工学や農学、看護学など州の経済発展の為のカリキュラムが多く取り入れている事が特徴です。
州立大学には、超難関の州立総合大学のUCLAでも学生数が、約45,000人とマンモス校が多く存在します。州の税金によって運営されている事から、研究機関としても大きな役割を果たし、学費や入学審査の面ではその州の住民が優先される事が特徴です。
多くの州立大学は、巨大なスタジアムやフィールドを持ちNCAA(全米大学体育協会)という組織に加盟しています。試合のリーグ戦は全米でテレビ中継され、米国民には人気のスポーツ観戦となっています。
公立短大(コミュニティカレッジ)
公立短大は、日本では、「コミカレ」と呼ばれています。地域住民が気軽に安い費用で通えるように運営されている、州立の2年制コミュニティカレッジです。手に職を付けるための職業訓練コースと、4年制大学に転校するための編入コースという、主に2つのコースから成り立っています。自動車整備士や土木工、電気技師、看護師など、さまざまな職種の基本的なカリキュラムを多く取り入れている事が、特徴です。コミュニティカレッジは、学生数は1000~26000人前後の多様な規模で、留学生でも学べて、2024年春の時点で、留学生の年間授業料は約6000~9600ドルくらいで、私立大学よりも半分以下の安さです。
留学生の入学審査もゆるく、求められる英語力は、トイフル英語テストで45~55点で入学できます。米国内早く1100のコミカレ短大が存在し、田舎に在るごく少数の短大にはキャンパス内に学生寮もあり、都会から離れていますが、費用をできるだけ抑えたい人にはお勧めです。 短大卒資格は、準学士号と呼ばれますが、4大と比べて、それほどの専門性がまだ無いため、日本に帰国して就活した場合、英語と日本語チャンポンの外資系企業なら、十分働けるでしょう。
4学期の在籍で,もし60履修単位が取れれば、大抵のコミカレを卒業できて、実質1年半で済みます。日本からの留学生の多くは、英語力のハンデから、半年前後を英語研修でアカデミックの正規留学を始める準備時間を取られて、2年~2年半掛かる人もいます。すぐに帰国せずに、12ヶ月間の有給インターンシップに学生ビザのままで応募できるので、働いた実績を履歴書に書けると、帰国後の就活でプラスになるのでお勧めです。
専門学校
アメリカの専門学校では、音楽・芸術・スポーツなどのある特定の専門を学びます。音楽・芸術専門校は、大学とは異なり多くの課題が出され、授業は主に課題をクラスメイトにプレゼンし、多くの意見を出し合います。また、IMGアカデミーのような一流のプロを目指すためのスポーツ大学も存在します。多くの専門学校は、私立で施設や設備の整った環境で学べる事が魅力の1つです。
アメリカの大学の入学時期 条件
アメリカの大学は、9月から翌年の5月までの9カ月間 を1学年(academic year)としています。6~8月は、夏休み、またはサマークラスがあります。
1学年間(9カ月間)を2期に分けるのがセメスター(semester)制で、1年間(12カ月間)を4期に分けるのがクオーター(quarter)制です。
秋 | 8月下旬~12月中旬 |
春 | 1月上・中旬~5月上・中旬 |
秋 | 9月下旬~12月中旬 |
冬 | 1月上旬~3月中旬 |
春 | 3月下旬・4月上旬~6月中旬 |
アメリカの大学は、学校独自の異なる入学資格、条件を設定していて、書類審査で選考されます。願書の締め切り日は大学によって異なりますが、多くの大学では、その年の 1~3月までに入学の申し込みの期限を設けています。
米国独特の受験システムのひとつに、Early Admission(通称EA)とEarly Decision(通称ED)というプログラムがあります。さまざまな条件がありますが、合格率が高くなります。
アメリカの大学の単位制度
アメリカの大学は、単位(クレジット)制で、各学期が終了するごとにコースが修了し、成績がついて単位を取得します。定められた履修単位を取得すれば、年数に関係なく卒業できます。
卒業に必要な単位 | |
2年制大学 | 60単位 |
4年制大学 | 120~130単位 |
大学院(修士課程) | 30~60単位 |
大学院(博士課程) | 90単位 |
大学の1科目は、3単位(クレジット)で、50分の授業が、週に3回あります。1科目につき3単位取得というのが一般的です。
スケジュール | 履修 | |
2学期制(セメスター制) | 週3日と週2日の異なる授業 | 4-6教科 |
4学期制(クォーター制) | 週5日同じ時間に同じ授業 | 3-4教科 |
取得した単位を持って別の大学に編入(transfer)では、各学期毎に入学を受けいれてくれます。
大学が認めた場合、一定期間休学(leave of absence)を申請し残りの単位を復学後に取得することなども可能です。(休学期間は、授業料は免除されます。)