中学・高校 公立留学Q&A

アメリカの公立中学・高校留学で、何故、J-1とF-1の2種類の学生ビザがあるの?
J-1公立高校の中には、J-1ビザを認める学校も多く、交換留学生には、J-1ビザ(Exchange Visitors Program)が発行されます。ただし、公立高校でもI-20を発行する学校が僅かにあり、F-1ビザを申請することも可能です。2つのビザの異なる点は、J-1学生ビザが発行される交換留学カルチャーエクスチェンジですと、1学年間 (10ヶ月)は、$19000 (143円換算、基本経費+航空券・こずかいなどの雑費を含む) 270万以下なのに対し、F-1学生ビザしか発行しない学校区では、ホームステイ費用が別途加算され、$32000 ~ $43000 (143円換算で458万 ~ 614万円前後)と、かなり価格差が生じます。
一番安くアメリカ・高校の公立中学・高校留学をさせたいなら、そのプランを選べば良いの?
留学できる州を希望できない「お任せプラン」を選ぶ事です。主に中西部州の治安抜群な街がその候補となります。ボストン・ロサンゼルス・サンフランシスコなどの大都会にある公立高校を希望されると、同じパブリックの高校でもF-1学生ビザ発行の認可校である学校区の管轄下となる為、生活物価の高さから公立高校でも私立の全日制スクール並みの授業料と同じくらいになる学校が多いです。1学年度のみ留学を許可するルールを持つ学校区が大半なので、日本人がほとんどいない田舎の州を選んでも授業内容はほぼ同じです。どうしても好きな都市の指定があるお子様は、事前の出願時にお申しでください。
もし現地のアメリカ・カナダの公立中学・高校授業に、子供が途中付いていけなくなったら?
J-1学生ビザが発行される交換留学カルチャーエクスチェンジで留学すると、どこの公立高校にも英語補習クラスが予備的に準備されていたり、放課後の60~90分前後、学習サポートクラスを併設し、宿題などのヘルプをしてくれるので安心です。卒業が目的ではない「交流プログラム」の趣旨から、日本の在籍校の学年と無理に同じくする必要もなく、お子様の英語力と学力に見合った科目での時間割を考慮してもらえます。アドバイザーの相談スタッフは英語のみの対応となるため、困った時には私達が教師や学校事務スタッフ達とのパイプ役となってお手伝する事で、皆さんの不安は無くなります。
留学期間の1学年度(10ヶ月)と1学期(5ヶ月)は、どの基準で選べば良いの?
通常の公立高校留学では、10ヶ月間に渡って勉強するのがポピュラーです。1年も海外にいると復学時に受験勉強から遅れてしまうのが不安という方は、1学期の終わった後の8月から1月までの短期コースを選ぶことをお勧めします。せっかくの海外学習チャンスです。1年分の履修クレジット単位がもらえる10ヶ月コースが、お子様にとっても達成感が得られてお勧めです。
アメリカの公立高校交換留学中に、保護者が米国で合流して一緒に旅行できる?
J-1学生ビザによる公立高校留学者には許可されておらず、ご家族のホームステイ宅訪問は控えて下さい。但し、留学が修了後の帰国間際に、ご両親がお迎えを兼ねて渡米し、一緒に観光旅行を楽しまれるのはOKですが、事前に私たちにお知らせください。一般のF-1学生ビザで公立・私立高校の留学中のお子様でしたら、交換留学の厳しいルール規制を受けなくても良い事から、保護者の渡米は歓迎されることが多いです。現地での生活に慣れてお子様の英語力がかなり付いた頃を見計らって、ご検討されると適切です。
アメリカの高校交換留学の出願時に、英検準2級の合格が絶対必須なの?
公立高校留学の応募で求められる英語力評価のテストに、英検・TOEFL(トーフル)・IELTS(アイエレツ)などが有りますが、米国の中学・高校で普及しているのは、TOEFLジュニア、ELTIS(エルテイス、190~210点以上)、SLEP(現在では普及度が落ちているスレップ、45点以上)などが一般的です。日本の英検は海外での評価と知名度が低いのが現実ですが、日本から応募される際の最低の目安としては準2級の合格者、さらに渡米までに英検2級の合格を目指すのが、理想的でしょう。スカイプ、又はズームZOOMを使っての対面インタビューでも、簡単な英会話形式で実施され、何問かの質問を英語で受け答えしますが、これは試験に落とす目的からではなく、一定の英語知識があるかの現地で困らないようにとの配慮からです。
アメリカ留学センター米国本部(ARE)が日本の留学業者と異なる点は?
多くの留学エージェントは、J-1ビザでの交換留学の一次応募締め切りを、留学する前年度10月前後、二次締め切りを12月から1月末と決めていますが、アメリカに本部があるAREは、ギリギリまで応募できるよう、留学する年の5月初旬ごろまで、受け付けています。その理由とは、日本の業者の多くは日本で募集した生徒達を提携先の米国組織に丸投げで委託する必要から、準備時間をその分多めに取るよう受入れ組織から指示されているだけの事です。J-1ビザ申請に「DS2019」フォームが必須です。これが無いと、在日米国領事館では交換留学の審査ができません。よって米国の国務省は何団体かの認定組織に、「DS2019」フォーム発行を許可してことから、米国に生徒を送るすべての留学エージェントは、それらの指定組織と提携関係にあるわけです。一方、私達もそのような認定団体を通して公立高校関連の費用を払いこんでおり、留学先の街にある公立教育委員会の学校区宛に支払うのではありません。そのため、同じアメリカ国内にいる私たちにとっては、締め切り日を厳しくしなくても直接管理できる事が、日本のエージェントとの大きなメリットと高い利便性とご理解ください。
1学年度(10ヶ月)の公立高校交換留学を終えて帰国時、子供の英語はどのくらい?
1学年度は10ヶ月なので、日本の3~4年分以上の英語授業に相当します。在籍校に復学時には、学校で一番の英語成績が取れるでしょう。但し、日本の大学受験は英文法中心で成績の合否を決める傾向が未だに強い為、海外での英語教育ではもう使われていないフレーズなどを覚えさせられたりし、帰国後のお子様が戸惑う事は時たま見受けられます。けれど、英語って「話せてナンボの世界」ですから、実践英語が話せて聞き取れるスキルは、日本の一般の高校に在籍しただけでは決して習得できない有益なツールと前向きに捉えましょう。お子様が帰国後に自信を大いに持てるようになり、海外への関心度も高まり、自分の言葉で自分の言いたい事を主張できるスピーチ力も自然と身に付きます。
公立高校交換留学中に、子供がもしアメリカの高校を卒業したいと言い出したら?
よく聞かれるご質問です。J-1ビザは1年で失効するため、学年度末(5月末~6月上旬)後に在籍校に復学せず米国内に留まりたいお子様には、私たちが私費卒業留学となるF-1学生ビザへの切り替えをお手伝いします。北米の中学・高校の夏休みは6-8月までの3カ月と長いため、現地の英語校で語学研修を続けたり、高い英語力を持つお子様なら、次学年度の進学時に履修予定の科目の集中授業を受け、転校前に1年分単位クレジットが稼げる現地での夏スクールもご紹介中です。これは、休暇中の時間の有効活用とも言い換えられますが、米国内でのビザ変更には時間が掛かる為、その代替案として、学年度末を迎える前に学生ビザの変更手続きをお子様の高校交換留学中に、私達が日本の在日米国領事館向けに代理申請を済ませ、お子様が一旦、学年度末に帰国した翌週に、米国領事館での対面によるビザ面接で審査を受けられるよう、F-1ビザを最速でゲットできるオプションとしてもご案内中です。尚、お子様の転校先の私立高校では、次学年への進級を保証致します。
日本の在籍校が交換留学を認めず、留学は任意で帰国後は同学年の再履修を校長から命じられたら?
お子様に、将来海外で学習体験させたいと願う保護者の方でしたら、高校受験校の選択時に、出願校が海外留学に対してどの程度寛容で理解があるのか?次年度の進級が当人が希望すれば認められるのか?同じような生徒が毎年何名かいるのか?帰国子女数などを、事前に学校事務局から聞き出しておく事は、保護者にとって賢明なリサーチの対処法と言えるでしょう。仮に、お子様が海外学習に今は無関心であっても、生活環境の変化や同級生の動静から受ける影響などに遭遇した場合でも、いち早くお子様をフォローして対応できる頼もしい保護者でありたいですね。特に名の知られた受験進学校では、生徒の長期留学が学校独自に組んだ受験学習カリキュラムに遅れを生じさせるとの理由で、留学に反対を唱えたり、生徒に海外体験を積極的に奨励する事を極端に嫌う傾向が強いです。日本のどの大学に何名合格させたかの人数の競い合いが、高校の名誉維持に貢献するといった狭いビジョンを理念に掲げる学校に方針に疑問を抱く方は、始めから他の学校をお子様に選択してあげましょう。
日本と北米の公立高校で大きく異なる点はなあに?
大きく分けて4項目あります。
  • (1)毎年、受講する科目はすべて自由選択制が基本。自分の学力にあったレベルの数学やサイエンスを、アカデミック アドバイザー専任スタッフが、各生徒とのコンサルで、始業前までに最終チェックしていきます。事前にオンラインで希望クラスを各生徒が申し込むのは従来通りです。
  • (2)1学年度を3シーズンのターム(秋・冬・春学期)に分け、同じ周辺地区の学校との対抗試合を組んでいるリーグ戦で、日本のように同じ競技種目を一年中続ける部活は公立中高ではほとんど存在しません。
  • (3)校内には常駐する教育カウンセラーの専属専門スタッフが配備され、生徒達の心のケアーへの取り組みに非常に熱心です。親の離婚問題、知られたくない妊娠、異性問題、LGTBの性別の悩み、ドラッグ中毒問題など、取り扱う分野は幅広く、いつでも個別面談の対応が可能、打ち明けられた相談内容は秘密厳守、親にもリリースさせないことが法律で定められており、思春期の生徒には心強い味方です。
  • (4)卒業するまで授業料・教材・タブレット貸し出し、ごく一部の学校では朝食又はランチ、などの全てが無料です。
アメリカ・カナダの公立高校の在校生徒数は?
公立高校が都市部か?田舎の小さな町に位置しているか?によっても、千差万別です。大都会の周辺ですと 2000~3000名の大世帯も珍しくなく、それに正比例してスポーツの強豪校、ビッグなマーチングバンドの存在も目立ちます。その一方で、600~1000名前後の小規模な高校も存在し、どちらかと言うと小規模の方が、クラス編成人数も少ない点で留学生向きですが、英語補習クラスが併設されていないと言ったデメリットも配属先の高校によって予見されます。高校には日本人がもともとゼロ、アジア系生徒も極端に少なくてヒスパニック(中南米の人々)系が大半の人種構成の学校も在り、配属される学校の州によって、多くの差異が見られるとご理解下さい。
アメリカ・カナダでは公立高校の学力レベルが日本より低いって聞いたけれど本当なの?
正直に申し上げると、YES、そしてNOが正解です。人種・宗教・性別が異なる人達からなる北米は移民国家ですから、生徒達が過去に受けて来た教育バックグラウンドも実に多様、それら生徒達に平等に公立校教育を与えるの理念のもとに、あらゆるレベルから科目が選択できるように、どの公立校でも提供されています。掛け算・割り算・分母分子を含む算数の基本概念は小学校で学びますが、それすら理解できてない生徒も、実在します。高校では卒業要件を満たすスタンダードな代数1、幾何学、代数2、前計算など、基礎数学の履修が一般的です。これらの科目に加え、自分の興味や将来のキャリア目標に応じ、三角法、統計学、微積分学などのより高度な数学も履修できるため、学業優秀な生徒は、より高度なレベル(通称APプログラム)の数学やサイエンス分野の科目を履修し続けます。大学が認定する科目を高校在籍中に受講できる仕組みは、優秀な生徒にとっては、やる気と好奇心が刺激されて大きな魅力となるでしょう。これは、日本にはない素晴らしい制度の一つでしょう。高卒後、大学に進学せずにすぐ働きたい生徒は、始めから高いレベルの科目を選ぶ必要も無く、スタンダートな主要科目のみを選択していきますが、どの科目を履修していたとしても、高卒資格のデイプロマ証明書は、平等に生徒達に授与されます。成績の中身がどうのこうではなく、定められた履修単位をすべて修了したかでの評価が、卒業証書の本来持つべき意味と受け止められています。
日本のどの学年から公立中学・高校留学をさせたら良いの?1年限定で帰国し復学させるか?
お子様が始めから米国の高卒デイプロマで卒業したいのかによって、それらへの答えが変わってきます。留学が期限限定なら、高1、高2、或いは高3からでも構わないでしょう。日本の大学受験準備にかかる日程を考えたいのなら、在籍校との協力・相談を経て、支障が及ばない学年の時を選びましょう。渡航時期も8月(10ヶ月)からと1月(5ヶ月)からの2プランから、毎年選べます。
アメリカ・カナダ(北米)のトップレベル4大に子供を進学させたい時、留学中の親の対策は?
北米のトップレベル4大進学を将来、お子様に狙わせたい保護者の方へのお勧めは、できるだけ早い中3からの渡航です。高校交換留学は日本の中3 (9年生)から応募できますが、多くの日本の皆さんは、あまりご存知ない様です。北米の高校は、中3から高3までの4年制ですが、初年度だけ公立高校交換留学で通わせた後の転校先は、私立校又は、F-1学生ビザのみを承認する他の公立学校区に出願させると言った2つのオプションがご用意できます。交換留学よりも転校後のご予算はアップしますが、初年度の費用を安く抑えるには、便利な組み合わせとなる進学プランではないでしょうか?英語授業を補習無しで現地のネイテイブ生徒達と一緒に机を並べて勉強できるまでに、どのお子様も2学年が必要で、留学3学年目から本格的に上級クラスのAPプログラム受講が選べる学力が付くようになり、アカデミック アドバイザーもAP受講を承認する流れとなります。トップレベルの4大を受験時には、総合成績数値の平均値(GPA)スコアを上げる事に尽きます。そのため、如何にAPクラスを沢山取れるかでGPAスコア上昇に貢献できるかが、高2 (11年生)在籍中の4大受験準備では最優先課題です。皆様のご予算に見合った転校プランをベースに、私達はお手伝いを致します。
「米国の公立高校交換留学」と呼ばれる「交換」の意味を教えて?
もともと米国における高校交換留学制度は、双方の国の高校がお互いに生徒を送り、国際交流を深め合う趣旨から発足されたアメリカの国家事業の一貫です。しかしながら日本の多くの高校では、期間限定で海外に在校生の送り出しを認めてはいても、反対に海外からの高校生受け入れには大変消極的、仮に有っても2-3週間だけと言った短期交流にとどまるケースが現状です。もっと活発に海外の高校との交流が促進できたなら、日本からの高校生達も、もっと気軽に応募しやすい環境作りが整うでしょう。それを実現させるには、文科省が指導する文法中心の英語授業カリキュラムの改善も、大きな課題のひとつです。何故なら、英語が話せないとの不安理由から、応募をためらう高校生が日本には、沢山いると予想されています。