留学体験 (ジュニアスポーツ留学)

高校の3年間をゴルフ留学し、ボストン大学でスカラーシップ(奨学金)を獲得した足立響さんの留学体験談をお話しいただきます。

ボストン大学の進学と、IJGAの卒業おめでとうございます。響さんの簡単な自己紹介をお願いします
足立響 今年で19歳になります。 大分出身でアメリカには中学の2学期が終わってきたんで2020年の1月からアメリカにこっち来てIJGAのゴルフアカデミーに入学して、3年半、今ここにいます。
第一章 アメリカへの留学
響さんはなぜ中学のときにアメリカに行こうと思ったんですか。すごい勇気じゃないですか。
最初は、高校1年だけ交換留学しようかみたいな感じで思っていたんですが、結局、アメリカの大学に行きたくなって、そこで、やっぱり高校3年間アメリカの高校へ行った方がもっと大学のオプションが増えるって言われて、高校3年間行くことにしました。
誰が中学校から行った方がいいよって教えてくれたんですか。
私のお父さんの知人の息子さんが、アメリカに留学してて、その人は高校生で交換留学を1年間だけして日本に一旦帰国、その後大学院でアメリカに再留学されていました。私が観光でロサンゼルスに親と来た時に、アメリカの大学を見学させてもらったんですが、それで、その人からやっぱり、「アメリカの大学に行きたいなら、若い内から英かを上達させた方がいい。もし高校に3年間留学できるチャンスがあるなら、絶対行った方がいいよ」って言われました。母が見つけて来てくれたアメリカ留学センターの人に相談していたら、「チャレンジしてみたら」と言われたのがきっかけとなり、その後4年弱に渡ってサポートをしていただいています。
アメリカの高校に3年間行くと決めた経緯を教えて?
最終的に留学を決めたのは、アメリカ留学センターの担当スタッフさんから、2019年の夏にジュニアゴルフキャンㇷ゚へのお試し参加を勧められたのが始まりでした。3週間のキャンプの終わりかけた頃に、母がフロリダの現地事情の確認も兼ねて、大分市から3泊5日の旅程で来てくれました。母には初めての海外旅行だったため、米国本部のスタッフさんがロサンゼルスで母と合流し、ゴルフアカデミーが在るフロリダ州オーランド市まで、一緒にエスコートしてくれました。日本からの移動も含め、ゴルフアカデミーの施設や、提携中の高校も見学し、アドミッション事務局での保護者面談を通じて、学校とゴルフアカデミーの雰囲気を、母も十分理解できたみたいです。恵まれたゴルフ環境をすっかり母が気に入ったのも、私の大きな安心感となりました。長期の高校ゴルフ留学へのイメージが抱けたことから、年明けの2020年1月初旬に私は正式な長期渡米で飛び立てました。
そのときの不安とかってなかったんですか?
最初は、英語全然喋れないし、しかも私が入学した時には、IJGAアカデミー では、日本人が私ひとりだけで、すごく大変でした。
乗り越えられたきっかけって何でしたか? 
私は何か特別に何かをしたっていうのは特には無いんですけど、アメリカに来て直ぐに、まだ英語が喋れない人が行くESL英語補習クラスに入って、毎日英語で授業を近くの提携先の私立校で受けたり、宿題をこなしていくうちに、なんか徐々に分かる様になって来ました。私は、1年間ぐらいESL英語補佐を受けながら、他の高校科目を取っていたんですけど、テストのスコアもめっちゃめちゃ上がってからは、自信がかなりついてきたと実感できました。
IJGAアカデミーを選んだのは、 単にゴルフが好きだったからですか?
父の趣味はゴルフだった事から、私が小学6年頃から、練習に誘われて父から初めてゴルフを学びました。中学校にはゴルフ部に特待生扱いで入学、最初はゴルフで大学に行くとは思っていなくて、それでもアメリカの大学はずーっと前から憧れていたこともありました。そんな折り、父からスポーツ留学でスカラシップが有るんだよって教えてもらい、中学の時からずっとゴルフを続けていたから、もしかしてゴルフでスカラシップが獲得出来るんじゃないかなと考えて、自分で調べたりしているうちに、スポーツスカラシップで大学に行ってみたいと思う気持ちが、もっと強くなっていきました。そのためなら、いっそゴルフが有名なアメリカの高校に行こうと思ったのです。
お父様がゴルフが大好きだったんですね?
はい。ゴルフはよく一緒にします。ゴルフに関心が向いて自分でも自然に大好きになりました。
第二章 英語で学ぶ
留学生だから大変だったと思うけど、響さんは学校でどんなサポートが得られましたか?
高校の先生は、みんな優しい人達ばかりに当たったんで、ラッキーだったんですが、わからなかったらすぐ質問できる受け皿がありました。学校の教師とは、TBSと呼ばれるポータルサイトのSNSが完備されていたので、このアプリで生徒と教師や他の部署のスタッフとも繋がれていました。もし分からない事をあって質問すれば、アプリを通して返信がすぐにもらえるんです。限られた高校とゴルフの2重生活プランのもとでは、職員室に出向く時間の無駄が省けて、大助かりしました。アメリカのどこの中学・高校でも、これと似たようなオンラインサービスが普及していると聞いています。
先生が、直接対応してくれるの?
はい。
それはすごいですね。タイムリーの困った時にヘルプが得られると、大きな安心につながりそうね。
けれども、さすがに先生が予定が有る時などに、なかなか返事がもらえない時もありましたが、次の登校日迄には返事をしてくれてました。最初の頃は、やっぱ緊張してたから、毎日がすごく早く時間が過ぎていき、あんまり覚えてないんですが、一緒のゴルフアカデミーの学生寮に住んでたクラスメイトが、私の宿題を手助けしてくれたので、今でも本当に感謝しています。
 クラスメイトはどこの国の人がいました?
ゴルフアカデミーには、いろんな国からの子がいて、メキシコ、アメリカ、アルゼンチン、中国、韓国、台湾、タイ、シンガポール、香港、カザフスタン、スペインとかでした。毎日午前中だけ通学する私立高校には、40か国以上からの留学生達が在籍していましたが、寮が別々なのであまり仲良くなるチャンスは無かったです。又、ゴルフアカデミーでの生活で、いろんな国の言葉も自然に覚えられる機会が増えて、寮生活は実に楽しくて悲しかった事はひとつも無かったです。
中学3年から留学した時、ホームシックとか、異文化に不慣れから起きる問題がありましたか?そういったとどんなサポートが得られましたか?
私は、大丈夫だったんですけど、長い休暇中にやっぱり1回日本に一時帰国して母親に会ったりすると、アメリカに戻るのが寂しくなった時期が正直ありましたが、基本は大丈夫でした。毎日すごいスケジュールでパンパンなんで、そんなことは考えてられないっていう位に多忙な日程で忙殺されていたからです。朝8時に高校に行き、昼に戻ってゴルフアカデミーでランチを取ってから、午後からゴルフ練習のスタート。5:30PM過ぎの夕飯の後に、高校の宿題をこなしてから寝る生活の繰り返しでした。
平日の毎日、午後からのゴルフプレイは、同じゴルフアカデミーの敷地内でいつも練習していたの?
ゴルフのアカデミーの敷地内には、9ホールのコース以外に必要なあらゆる施設が揃っていました。パター、パット練習、ハーフスイングショットなど毎日7~8名の生徒がグル-プに分かれて、異なる練習メニューを同時にこなしていきます。午後中は学校で勉強し、午後のゴルフ練習は4~5時間あります。筋トレをかねて個別の練習メニューが組まれる為、無理なく必要な筋肉を体のどの部位につけるべきかなど、的確な指導がもらえました。各生徒には専属のゴルフコーチが配属されるため、同じコーチへの信頼感もぐっと強まったみたいです。
午前中に通っていた高校の情報を教えて?
はい、1時限は45分、毎日5時限授業を修了してから、ゴルフアカデミーが用意する専用バスに乗って、ゴルフアカデミーへは昼過ぎには戻っていました。通っていた高校はクリスチャン系の私立校で、幼稚園から高3までにある一貫校。高等部の生徒総数は、多分350名位だったかも。全校生徒数は850名ぐらいでした。留学生は英語補習ESLのレベル1,2の両方に合格しないと、高校卒業資格がもらえず、2学年掛けて受講するのが普通みたいでした。私の在籍中、コロナ禍にぶつかった時期もあり、対面クラスの授業が中止され、ゴルフアカデミー内にあるラーニングセンターで高校の授業をオンライン形式だけで受けていた事が多かったです。
ゴルフアカデミーの学食はどうでしたか?朝昼晩とちゃんとしっかり食べていましたか?
学校にあるダイニングホールはこじんまりしていたので、平日は毎日3食、週末は2食それぞれバッフェスタイルが提供されています。好き嫌いがなかった私は、結構ガッツリといつも食べています。夕食タイムには、デザートがいつも用意されています。
ゴルフアカデミーでの学食には、満足していましたか?
はい。私は結構何でも食べる人なんで、全然大丈夫でした。たまにはフライドチキンとバーガーみたいなメニューもあったんですが、いろんな国からの生徒が来ているから、食堂で色々な国のご飯を作ってくれて皆にふるまう事もあります。たまにですが、アメリカ版寿司みたいな太巻き巻きずしがサーブされた事もありました。
IJGAアカデミーの生徒達の平均は何歳ですか?
もともとの受け入れ定員枠は80名、だからと言って、誰かれ構わず入学させている訳ではなさそうです。 あまり若くて年少過ぎると、親元から離れている心理的なプレッシャーが大きい事から、ある一定の年令に達してからの渡航を勧めているようなんです。やはり高校生年齢が主流みたいに感じられました。
響さんが行ってる時に、何人か日本人も留学している様なんですが、その子たちとは交流は?
私が入学した後から、ゴルフアカデミーに日本人が2-3名入学してきました。結構みんな仲が良くて、年は結構違うんですけど、最年少の女生徒は14歳もいました。中1(7年生)からのゴルフ留学者は、6年間ゴルフアカデミーに所属していたみたいで、今年高校をを一緒に卒業予定で、一番の一番の仲良しバディです。
通学されている高校は幼稚園からの私立一貫校と聞きましたが、居心地はどうでしたか? 


中等部と高等部に在籍する留学生が多くいました。バスケチームが強豪校でもあったため、アジア諸国からの生徒が多く見受けました。幼稚園や小学校は、道を挟んで高校部の施設より離れた敷地にあり、ときどき年少の園児を見かける事もあります。留学生とアメリカンの寮生が住む学生寮も一部あるようですが、基本的には全日制のデイスクールです。周りにコンビニが一軒もないローカル色一杯の平和でちいさな町に位置しており、公共の市バスは運行していません。スポーツ振興が盛んなので、体育館も2棟あってスポーツ施設が充実しています。治安が抜群なので、のんびり感一杯の学校生活が送れます。
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専門学校だから、いつでもいいよということなんだね。
はい。ゴルフアカデミーとIJGA は別々の組織で、ゴルフアカデミーは学校から30分ぐらい離れたところにあるんですけど、ゴルフアカデミーでは専門家が部活とはもう1ランク上の指導をしてくれるって感じです。 IJGA ではいろんなスポーツもしますサッカー部もあるし野球部もあるし、バスケ部もあるし普通の高校と同じなんです。
第三章 アメリカの大学への進学
響さんは、ボストン大学への進学が決まりおめでとうございます。将来はゴルフで何かをやろうと思っているんですか?
大学に行ったらゴルフ部で頑張りたいなと思っていますが、まだしっかりした目標は決まっていないです。ホスピタタリティ―経営学を仮の専攻にしていますが、乳がした後に新しい別な進路をみつかるかもしれないので、焦らずにじっくりマイペースでやろうと思います。
アメリカの大学出願準備を、いつ頃からスタートされましたか? 
スポーツ留学でスカラシップがもらえる大学の選定の日程ですが、高2にあたる11年生の後半ごろから、ゴルフ試合結果の成績アップにフォーカスさせていきます。日本と異なり、競技スキル能力だけでは奨学金授与の候補者となるには弱く、一定レベル以上の学力も求められると聞かされました。その為、英語力の強化対策をアメリカ留学センターさんが手配されたチューターサービスを半年間に渡って同時に受けました。トイフル英語公式テストのスコアが、80をはるかに超える事に成功しました。ゴルフアカデミーにいる生徒のほぼ全員が、大学からのスポーツ奨学金を授与されることを前提に、大学を出願します。出願書類を大学に提出するタイミングを、ゴルフアカデミーの進学業務専門スタッフとの打ち合わせを重ねて、高3にあたる12年生となった秋学期から年末にかけて最後の調整を実施し、大学のゴルフ部のヘッドコーチへの売り込み攻勢の最終段階になるみたいです。
最後に、アメリカの高校行ってよかったなとか、アメリカに来てよかったなっていうことってありますか。
結果的には、高校の3年と半年をアメリカで過ごせたんですが、憧れのボストン大学に奨学金をもらっての合格通知が、卒業まじかの2024年春に知らされて大感激、両親には本当に感謝です。多分こっちに来ていなかったら、絶対ボストン大学には合格できていなかったんで、3年間アメリカ留学でこっちに来ていた甲斐と意味があったと、新たな実感を覚えます。 英語授業をある程度受けている経験者で無いと、多分、海外の大学に入学後の勉強について行くのは、うんと大変だと実感しています。英語スキルは、現地の学校に通いながら3年ぐらいみっちり勉強すれば、誰でもが本当に英語が上達するから、良い大学に出願もできます。渡航時に英語がゼロからの出発だった私自身の実体験を例にしても、それを実証できた私でした。
大学に直接日本から留学すると、英語補習に加えて、不慣れな英語で数学とかサイエンスを勉強するのって大変だね。貴方の実感よっくわかります。
はい。留学したての2020年春のとき、中国からの留学生とかは、全然英語がもう喋れていたし、メキシコの子とかも、全然英語がペラペラだったので、始めはすごく私は焦りました。日本ではごく普通のスポーツが盛んな中学に在籍していたから、英語もかなりの初級レベルのままで、留学しました。現地で少人数クラスで習う英語補習は、ESLと呼ばれていますが、終日、ゴルフ練習中でも学生寮内でも英語が唯一の共通語だった為、今から考えると、日本語が全く通じない生活環境が良かったと思い返せます。
そう考えると日本の英語教育の中高留学には役立たないレベルだと言う事が分かるね、響さんは、中学から思い切って来てよかったですね。
はい。私も心底、そう思えます。5月の卒業式では、IJGAアカデミーと提携先の高校での卒業式典の2回が2日間予定され、一緒にゴルフプレイした仲間同士の絆の強さと連帯感が、身に沁みます。
響さんのインタビューページを観て今後、日本にいる人たちが夢を追いかけて、アメリカに留学したいなって思ってる人たちがいると思うんですけど、その人たちに向けて何かメッセージがあれば聞かせてください。
アメリカの高校い3年間行こうかすごく迷っていた時に、お父さんが「行かないで後悔するよりは行って、もし合わなければ帰ってくればいいんじゃないの、チャンスがあるなら絶対行った方がいいよ」って背中を押してくれたんです。なので、チャンスがあるなら、日本からの皆んなにも絶対トライして欲しいと望んでいます!日本語以外の他の言語が話せると、自分のビジョン、視野がもっと拡がって世界と繋がれる連帯感が抱けます。私はこれから始まるボストンでの大学生活に胸膨らませています。皆に助けられたこのアメリカを第二の、ふるさとみたいにこよなく愛しています。