アメリカ・カナダの短大留学Q&A

Q-1.アメリカ・カナダにある公立短大と私立短大の違いとは?
A-1.

米国・カナダにおける公立短大は、「コミュニティ・カレッジ(通称コミカレ)」と呼ばれています。地元住民への職業訓練にも力を入れており、費用が安いのが特徴で現地の州民なら、誰もが気軽に手に職をつける目的で行きやすい地元密着型のパブリックのカレッジです。一方、私立短大も2年制でジュニア・カレッジとも呼ばれ、北米の両国においても少数派で留学費用も公立短大より高めです。ここでも、一般教養科目を学んで卒業後は、4年制大学に進学する人も多くみられます。どちらの短大でも留学生の受け入は盛んです。

Q-2.アメリカ・カナダの短大から4大の3回生にトランスファー(転校)のメリットはなに?
A-2.

北米の公立2年制短大であるコミュニティ・カレッジ(通称コミカレ)を卒業すると、4年制大学の3年生(通称ジュニア)扱いで編入ができます。コミカレで2年間+4大で2年間での合計4年間で、大学を卒業する進学案を一般的に、「2+2 ツープラスツー」と呼称されています。短大で履修する一般教養課程を4大で受けるほぼ半額の授業料で留学生が受けられる為、留学予算に制限がある人には有効な選択となるかもしれません。

Q-3.アメリカ・カナダの短大入学時に選択すべき進学プランの注意事項とはなに?
A-3.

コミカレ入学時に3通りの進学プランを始めに決めなければなりません。4大に編入を希望するかどうかで、短大で受講すべきコース内容が大きく分かれるからです。一つ目は、短大進学コースで、4大で最初の2年間で学ぶ一般教養課程とほぼ同じ内容を履修してく選択され、30単位溜まったら4大にそのまま転校する案です。 二つ目は、短大卒資格をゲットした後に4大に編入する案で、どちらも短大進学コースと呼べます。

4大進学はあくまでもオプションに過ぎず、短大を卒業してそのまま日本に帰国する留学生もいれば、1年の有給インターンで現地で働く日本人留学生も存在します。一般教養科目とは、基本的に「大学レベルのアカデミックな科目」と同意語です。4大が認定した一般教養科目を短大で履修できてさえいれば、北米にある大半の4大に編入する際に、短大で履修した単位の移行がほぼ認められます。最後に3つ目のオプションとは、4大進学には無関係に短大で好きな履修科目を60単位取って、卒業するものです。専攻学科が決められない人なら、General Education(ジェネラル エデュケーション)の扱いにすることも出来ます。必須科目が指定されない分だけ、関心がある多方面での科目を選んで行けますが、専門性が低くなるのがデメリットです。

したがって4大への編入を希望する留学生は、このコースを修了すると短大卒業とみなされて、准学士号(Associate Degree)が授与されます。得られる資格は、人文系をおもに学ぶAssociate of Arts(AA)プログラムと、理数系の割合が多いAssociate of Science(AS)のプログラムの2種があります。職業訓練コースでは、ある特定の職業の技術や知識を得るための科目を学びます。分野によっては、修了すると修了証(Certificate)を得られます。土木、自動車整備、看護、介護、秘書、コンピュータ、旅行、不動産など、あらゆる職種のスキルを学べます。このコースで学ぶ科目は、大学レベルのアカデミックな科目とは異なりますので、四年制大学への編入の際に単位は基本的に認められません。

Q-4.アメリカ・カナダの短大の選び方の基準は?途中で専攻学科を変えられるの?
A-4.

北米どちらの短大に出願時、留学生が居住できる学生寮があるか?人種構成比のバランスがとれているか? 4大に編入できる科目のカリキュラムがしっかりしているか?留学生の総数や、留学生への支援体制の充実しているか?と言ったこれらのポイントを元にして、コミカレ情報を丁寧に見ていきましょう。専攻学科は工学エンジニア系、美術アート系などの一部の専門プログラムを除いて、通常は専攻学科を自由に変更できます。変更を希望する留学生は、早めにアカデミックカウンセラーに相談しないと、時間とお金を無駄にしてしまうのでご注意下さい。

Q-5.アメリカ・カナダの短大に在籍1年後に、他の短大・4大への転校も可能?
A-5.

はい、可能です。通常、現在籍中のコミカレにおける皆さんの認定ステータス、過去に履修済みの単位数とコース内容の比較が必要です。他の短大・又は4大に編入していく際に、単位移行がどれほどできるかを出願予定のカレッジに確認してください。転校時の審査課程では、過去の取得した成績が何よりも重要視されるからです。履修単位を州外の別のコミュニティ カレッジに移行できるかどうかは、いくつかの要因によっても異なります。各教育機関には独自の編入の転校ポリシーと手順があるため、編入できそうなカレッジの具体的な出願条件を、事前に調べることが重要です。

通常、日本からの留学生が短大に在籍1年のみで4大への転校へは大変稀ですが、弊社の奨学金制度を適用することによって道は開けます。詳しくはお問い合わせください。また残念ながら、各大学にはカリキュラム全体を満たす独自の授業計画を持つ特定のコースがあるため、通常、学校を変更すると移行できない単位数が発生する事も予想されます。留学費用が賄えそうなら、始めから施設がより充実している4大入学をお勧めしたい私たちです。

Q-6.アメリK・カナダの短大に出願時に、専攻学科を決めないとダメなの?
A-6.

短大入学前に必ずしも専攻を選択する必要はありませんが、何を学びたいかをある程度考えておかれないと、短大から4大に進学を検討中の留学生にとっては、大幅な時間とお金の節約にもなります。過去の留学と異なり、留学で何を手にするか?その専門性をどのようにどこで活用させたいかを基準に選ぶのが、今の留学のトレンドです。言い換えると、留学に教育投資した原資を如何に早く取り戻せるか?「稼げる留学」でスキルをマスターすることで、早い経済的自立が図りやすく安定した人生プランも立てやすくなると言う道筋です。AIが発達する中、「一般教養を身に付ける留学」、もうそんな時代ではなくなりました。

Q-7.米国・カナダにあるトップ50のコミカレランキングを調べるメリットはありますか?
A-7.

アカデミックレベルの高いコミカレに入学さえすれば、良い4大に転校しやすいと言う訳ではありません。4大への編入を短大経由で考えたい方は、編入したい大学がある同じ州内のコミカレ短大を選ぶことを、基本的にはお勧めしています。周辺の公立短大と提携契約(Martiriculation Agreement マトリキュレーション アグリメント)を締結している4大の州立大学が多い為です。但し、一般教養科目のどのカテゴリーから何を選択すべきかは、どの州でも殆ど同じなので、他州の短大で履修した一般教養科目の履修単位の大半を、4大編入時には移行できる可能性は大と考えて良いでしょう。重要な事は、どの州の公立短大に在籍されようとも、4大に編入するには、短大在籍中に積算成績評価(GPA)で高いスコアをゲットする努力に尽きます。

Q-8.ロサンゼルス周辺でお勧めの短大コミカレはどこですか?
A-8.

北米にあるトップレベルの4大を狙って短大経由で進学されたい人は、高い積算成績GPA数値が絶対必要条件となるため、できるだけ「A]を取りやすい学習環境にある短大を選ぶ方が、はるかに有利です。田舎の州にあるコミカレを選択するのも、日本人留学生が少ない事から、賢い選択方法です。どちらの短大に留学するにしても、3.40以上のGPAスコアを最低のゴールにして目指しましょう。 一方で、トップレベルの4大にあまり拘らない人なら、都会地にある短大を避けて留学生が少なくて、授業料もカリフォルニア州の短大よりも安価な中西部州に在るコミカレ短大がお勧めです。田舎が嫌いで、日本からの直行便が多く運行されている立地に拘りたい人には、ロサンゼルス周辺でお勧めの代表的なコミカレを下記にご案内してみます。

ロサンゼルス シティ カレッジシトラス カレッジ、 モアパークカレッジカレッジ オブ ザ キャニオンズ

です。
Q-9.米国とカナダの公立短大でみられる違いは何?
A-9.

アメリカのコミカレは、職業直結でスキルを身につけることを主目的とする、言わば、日本の専門学校により近い職業訓練(Vocational)プログラムと、4大での学士取得予定で、始めの2年間をコミカレで一般教養を履修後に、4年制大学に編入するトランスファープログラム(学業プログラム)の2通りの選択肢が、どの短大でも準備されています。

留学生なら誰もが短大入学後に、アカデミックアドバイザーと個別面談しながら、どちらの進学プランのもとで公立短大で学びたいかを、始めに決める必要があります。これを曖昧にしておくと、卒業時期が遅れたりお金と時間の無駄を強いられかねないので、皆さんご注意下さい。公立短大の卒業時には、準学士号(Associate Degree)が授与され、専攻学科によってAA、又はAS、いずれかのタイトルの名称が付きます。

一方、カナダの公立短大(ここでも通称は同じコミカレ)と4年制大学は、アメリカと比べると明確な区分けがみられます。カナダの公立短大では、コース修了までにに専攻学科によって差異があって2~3年掛かります。又、民間の専門校では6カ月~2年かかるプログラムが提供さており多様で、より実践スキルの習得が色濃くでているのが、専門校です。どちらのプログラムを修了しても「ディプロマ」と呼ばれ、準学士号とは表示されません。この点がアメリカのコミカレと大きな違いですが、内容はほぼ同じです。

Q-10.英語研修を、民間英語校とコミカレ内にあるESLクラスで受けるのと、どこが違うの?
A-10.

民間英語校は様々なコースがあり、目的に応じたクラスがとれます。教育が個々にしっかり行き届くようにするだけでなく、特別な資格をもったベテランの先生がみっちり様々なことを教えてくれるため、濃い授業を受けることができます。コミカレ内ESLクラスとはコミカレや大学が実施している留学生対象の専用語学プログラムです。そのため、上級レベルを終えると、留学生はそのまま同じ短大に正規入学が認められます。語学校はカレッジと提携しているところと、そうでない場合があるのでカレッジに進みたいと考えている場合、TOEFLを取るか、提携している学校に通う必要があります。

Q-11.アメリカ・カナダの公立短大には、学生寮は無いのですか?
A-11.

「コミュニティ=地域」の言葉の意味通り、その地域に住む州民や納税者への高等教育、キャリア教育、継続教育の場として設立されたのが、コミカレの教育理念の発祥です。北米の短大生の多くは、自宅又はアパートの滞在先からコミカレに通学する為、学生向けの学生寮を設ける必要性が初めからあまりない事から、北米の大半の公立短大には寮がありません。

但し、学生寮を校内に持つコミカレも特例として存在し、それらはワシントン州Everett Community College、Bellevue College、Seattle Central Collegeを始め、カリフォルニア州、ニューヨーク州などにも学生寮をもつ短大があります。興味がある方は、アメリカ留学センターまでお気軽にお問い合わせください。

Q-12.アメリカの短大卒業後に見習いインターンとして働けるの?
A-12.

はい、働けます。米国のコミュニティカレッジを日本人留学生が卒業した場合、卒業後に12ヶ月間に限って、アメリカ国内のどこの州でも働けます。これはOPT(Optional Practical Training)と呼ばれるインターン制度です。インターンシップを希望したい留学生は、最後の学期が始まる前に短大事務局にインターンの申請を済ませておく事が、その前提条件です。働けると言っても、実際に働ける場所を見つけられるかどうかは、本人の努力次第で自己責任です。短大を卒業する前後に、労働許可証(Work Permit ワークパミット)が届きます。これがないとインターンが開始できません。アメリカ国内でインターンの雇用先が見つからなければ、4大その他の学校に進学手続きを取らない限り、日本への帰国が強いられます。インターンの雇用対象となりやすい専攻学科で短大を卒業した方が、留学生が働き先を見つけるのに大変有利です。

最長で米国内で1年間しか働けませんが、その後さらに働き続けるのは現実的に多難です。その理由とは、短大卒レベルでは、高い専門性の学問を終えたとの評価が不十分とみなされるためです。そのまま、米国にさらに居残りたい人は、4大卒の学士号の取得か、又は州立大学が社会人対象で提供しているエクステンションコースで、9ヶ月間の追加受講のいずれかの進学案を選ぶしか、オプションは残されておりません。つまり、米国で追加の就労ビザ申請はハードルが高いため、より高いスキルをアピールできる高学歴を築ける留学を目指しましょう。

1年の見習いを過ぎたら日本に帰国必須なら、初めから日本で就活した方が良いように思われる方がおられるかもしれませんが、米国で1年間実務歴を積める事は、帰国後の就活にはさらに有利でメリットも多く、皆さんの履歴書に付加価値が付く事で、皆さんの対応能力もアピールできるのも良いチャンスです。

Q-13.カナダの公立短大・専門校を卒業後、見習いインターンとして働けるの?
A-13.

はい、働けます。カナダのコミカレや専門校の留学生なら、8ヶ月以上に渡って政府認定機関のスクールに在籍して修了したら、就労許可証を申請できます。留学期間に応じて、8ヶ月~3年間の就労許可が発行されます。 つまり、働ける期間とは、短大・専門校で修了したプログラムの受講期間だけの就労資格が、得られる訳で働ける期間は、アメリカの短大卒者のように、一律ではありません。この点が米国の「OPTインターン」の12ヶ月間とは、大きく異なる点です。

米国・カナダのコミカレに共通して言える事ですが、通常のアカデミックプログラムの2年制コースを選択せずに、9ヶ月~12ヶ月だけのもっと短期で受講だけで済む専門分野の修了証書(Certificate Program)がお勧めです。短大卒資格を必要とされない方にとって、実践コースだけを学べるが修了証書コースの特徴でもあります。

一定の英語力に達していれば、このコースを現地の学生と一緒に学べて、特に留学予算に制限がある留学生でも、米国・カナダでインターン資格で働きたい方には最適かもしれません。大半の修了証書(Certificate)は、9ヶ月で取得できるものが大半なため、最速でOPT(有給インターンシップ)へのチャレンジができるのが、大きな魅力でしょう。

A-15>

OPT就労資格は、正式な就労ビザではありません。あくまでも留学生が、F-1(学生ビザ)のステータスを維持したまま、就労経験が積める見習い制度を活用して、インターンで働けると言うのが、基本原則です。コミカレで学んだ事を、実社会で試してみるチャンスを、留学生にも与えて実績を付けてもらうと言う試みに過ぎません。OPTインターンで働ける期間は12ヶ月間のみですが、理数系の専攻学科でコミカレ短大・又は民間の専門校を卒業した留学生への特典として、12ヶ月のインターンに加えて、さらに24ヶ月のOPT延長申請が出来るため、合計3年間の長期で米国内で働けるのが、見逃せない最大のメリットですね。

A-16.

はい、できます。留学中のアルバイト事情をご案内してみましょう。米国の公立短大にフルタイムで在籍する留学生なら、学内での就労なら週20時間までキャンパスジョブとして働けます。短大の休暇中のアルバイトなら、週40時間までのフルタイム就労もできます。短大内のアルバイトは競争率が高いですが、英語で一定レベルさえあれば、留学生事務局で留学生を支援するバイトのポジションは、見つけやすいです。最低賃金の時給$15前後が短大から支給され、税金を引かれた後のNET金額が手取りとなり、毎月の生活費程度なら、簡単に米国で稼げます。試算すると、月の就労合計が$80時間で税込み$1200、税引き後なら$900-$960(今の150円為替レート適用時)なら、13~14万円相当と予想されます。/


Q-17.カナダの短大に通学中でもアルバイトできると聞いたのですが?

A-17.

はい、できます。カナダの短大・専門校の留学生のバイト探しは、米国よりもはるかに緩やかで働きやすい条件下にあります。キャンパス内でも外のオフキャンパスでも働く場所の規制もゼロです。週20時間以内の就労が、米国同様に許可されています。ただし、キャンパス外で働く条件には、次の4項目があります。(1)政府認定校でフルタイムで受講の留学生、(2)高等教育レベル(ケベック州では中等教育レベル)の学問・職業訓練・専門的訓練コースの受講生、(3)6ヶ月以上且つ、学位/ディプロマ/サーティフィケート修了証書が授与されるコースでの留学生、(4)社会保険番号(SIN)を持っている事が、留学生に求められている必須条件です。

カナダの公立短大(コミカレ)又は、専門校のディプロマ取得後には、就労許可がアメリカよりも受講したコースによっては、もっと長く働けるメリットがあります。ディプロマのプログラムでも、2年よりもさらに短い6か月から1年と言った短期コースもあります。短期で何かしらの結果をもらえるディプロマが欲しい方には、低予算のカナダ留学を実現できます。2024年春の時点で円安為替レート(米ドル150円、カナダドル110円前後)を参照した場合、アメリカ公立短大授業料よりも、カナダ留学のコミカレ授業料は、およそ15-20%安くなるようです。